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イルフ童画館 開館20周年で記念式典
2018年4月19日 岡谷市出身の童画家、武井武雄の作品を収蔵するイルフ童画館は18日、開館20周年を迎え、同館で記念式典を開いた。武井が制作した版画小作品集に収録された詩文へ曲を付け、1982年に初演された歌「白い花と赤い鳥」を聞くなどして没後30年以上を経過した今もなお、多くの人を魅了し続ける偉業をしのびつつ、次の節目へ決意を新たにした。
同館は98年に武井作品の収蔵、調査、研究を目的に開館。作品の調査研究をはじめ、毎週のワークショップや収蔵作品展、2014年に行った全国巡回展などで武井の魅力を発信し続けている。
式典では、初代館長の二木六徳さんや絵本学会の松本猛会長、今井竜五市長、同館や美術関係者約40人が出席。山岸吉郎館長は「先輩たちがつくってくれた館の節目に館長をさせてもらってありがたい。30年、50年先と長きにわたって童画館として栄えていければ」とあいさつした。
二木さんは「試行錯誤して歩みだした童画館。山岸館長やスタッフたちがここまで研究などをしてくれたから、武井の輝きが更に増している」と祝辞を寄せた。
「白い花と赤い鳥」は、いずれも岡谷市出身の声楽家とピアノ奏者が発表。参加者は澄んだ歌声に盛大な拍手を送った。開館から1年ずつ、作品展やワークショップの様子をスライドで映して20年間の歩みを振り返り、式典後は開催中の記念展「武井武雄クロニクル展」を見て、武井の魅力を改めて感じた。
(写真)初代館長の二木さんがあいさつ