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花田養護学校に匿名で寄付届く
2018年3月9日
16日(金)に卒業式を控えた県花田養護学校(下諏訪町東山田)に、食材購入の手助けになれば—と匿名で3万円の寄付が届いた。同校ではこの時期、巣立ちを控えた高等部生徒の「希望献立」を給食に出している。日程的にこれから献立に反映させることは難しいが、近いうちに気持ちを生かしたいと同校では感謝している。
同校宛ての封筒に、無記名の手紙と一緒に入っていた現金3万円を、5日に職員が確認。手紙には「3月に子どもたちがリクエストをする、希望献立があると聞きました。食材の値上げが続く中、少しでも手助けができればと思い、勝手な行動を取らせていただきました」と書かれ、「子どもたちの笑顔がこれからも続きますよう願っております」と結ばれていた。女性の筆跡で、茅野市内で2日に投函(とうかん)されたものらしい。
手紙を読んだ同校では、児童生徒の食事を作っている併設の医療型障害児入所施設・信濃医療福祉センター栄養科と相談。肢体不自由児が学ぶ同校では、個々の児童生徒の体の状態に応じてカロリー計算したり、刻み方を工夫するなどで配慮しているため、直ちに高等部卒業生が希望した献立に反映させるのは難しいと判断しつつ、デザートを追加するなどで、寄付者の好意を近く活用することにしたという。
五味浩一校長によると、同校には複数の寄付があるが、匿名で郵送されてきたケースは「就任3年間で初めて」。「さまざまな制限がある子どもたちにとって、食事はとても楽しみにしている時間。一品でも増えることは豊かな人生につながり、食事の楽しみも広がる」と感謝した。
文面から学校の様子をある程度知っている人と思われ、「子どもたちには、支えられていることのありがたさを感じる機会にしてほしいと思う。同時に『ありがとう』という気持ちを、きちんと伝えることの大切さを教えていきたい」とし、返事が出せないので、新聞紙上を通じてお礼を述べたいと話した。
(写真は、届いた手紙を読む五味校長㊧ら)