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武井武雄の作品アニメに

2018年1月19日

武井作品アニメ化

 岡谷市出身の童画家、武井武雄の作品を収蔵するイルフ童画館は、武井作品を題材にアニメーション作品を初めて制作した。ことし4月の開館20周年の記念企画にも位置付け、きょう19日から始まる企画展と収蔵作品展に合わせて館内で上映する。版画「鳥の連作」や「ラムラム王」など8作品の一部場面が登場して動き回り、山岸吉郎館長は「武井のアートの広がりへ、(アニメーションで)アピールしたい」と期待する。
 映像は2分14秒。小学館ミュージック&デジタルエンタテイメントが制作し、所属する作家の山北麻由子さんがアニメーションを手掛けた。昨年5月ころに企画が立ち上がり、11月に完成。日本を代表するアニメーション作家、山村浩二さんの絵本原画展が同館で始まるのに合わせて公開した。
 星や空、鳥などをテーマに作品や場面を選んだ。「あるき太郎」などの物語や、版画の「鳥の連作」、タブロー画の「星曜日」などの登場キャラクターがオリジナルの楽曲と効果音に合わせて動き、「世界観を崩さずに自由度がある」仕上がりになったという。山岸館長は「イメージが悪くなることはない。新しい物好きだった武井先生も喜んでくれると思う」と手応えを話す。
 同館は、この作品をイメージビデオとして活用する意向。武井作品を貸し出して開く他館での展覧会などで上映して、ファンの開拓につなげ、映像作家など関係者にアピールして新たなアニメ化につなげる狙いもある。今後は同館での常設化も検討するという。
 3月26日(月)までの会期中に3階で公開するほか、2月22日(木)〜28日(水)に岡谷スカラ座で上映する山村さんの短編アニメーション作品でも流すという。2月24日(土)午後2時からは、山村さんと山北さんによるトークショーも同館で予定する。
  
(写真)イルフ童画館で公開する武井武雄のアニメーション作品を解説する山岸館長