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諏訪湖のワカサギ守れ 魚食性鳥類の追い払い本格化
2017年12月13日 師走の諏訪湖で、魚食性鳥類の「カワアイサ」や「カワウ」から、ワカサギを守るための追い払いが、本格化した。舟に加え、爆音機や音の花火を使った追い払いも開始。今月下旬には舟による集中追い払いも実施する。
追い払いは、春の採卵用の資源(親魚)を確保するため、諏訪湖漁場活性化協議会が2006年から取り組む。今季は、諏訪湖漁業協同組合の目視で、今月に入ってカワアイサやカワウの飛来数が増え始めたことから、2隻の舟による追い払いを開始。午前6時から午後6時まで、2交代で行っている。
集中追い払いは23(土=祝日)24(日)両日、舟を所有する組合員の協力を得て行う。11年から始め、今季が7季目。組合員が湖全域(13・3平方㍍)に張り付き、カワアイサが定着しないよう追い払う。
諏訪湖漁協の武居薫組合長は「今季は天竜川など河川に餌がないためか、カワウが例年より多い。限られた資源を守り、来春の採卵につなげなければならない。氷が張れば、被害が少なくて済むのだが」と話し、早期の全面結氷を望んでいる。
諏訪湖の漁業にとっては厄介者のカワアイサだが、全国的にみると希少種で、愛鳥家らからは保護を求める声もある。
(写真は、諏訪湖で本格的に始まった舟による追い払い)