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旧北山村、玉川村の地図発見

2017年11月21日

北山村図

 1933(昭和8)年当時の北山村(現茅野市北山地区)を記した「北山村図」が、このほど開いたふるさと文化を語り継ぐ会の幹事会で披露された。会員が地元の分館長を務めた際に見つけたというこの地図は、測量・作製が北山小学校となっており、縮尺は1万分の1。手書きで村内の家が一軒ずつ詳細に載っている貴重なものだ。
 かんがい用ため池として作られた蓼科湖、車山を抜けるビーナスラインもまだなかった戦前の時代。もちろんこの地図にも記載されていない。蓼科の有数な温泉は既に点在しているが、現在の住宅地の場所はほとんどが桑畑となっており、会員たちも時代の移り変わりを目の当たりにしている。
 一方、会員の男性方には同年代の玉川地区を記した「玉川村図」が保管されていた。当時小学生だった男性の姉の名前が書かれており「当時は諏訪郡内の小学校で、児童の自宅を手掛かりに村の地図を作ったと思われる。各村内で全戸に配布したのではないか」と話す。
 また諏訪清陵高校内の「三澤勝衛先生記念文庫」には各地の村図が保管されているとの情報もあり、同会でも改めて確認する考え。朝倉清会長は「当時の村図と現在の土地利用を対比するのも面白いのではないか。今の若い人に昔の文化を語り継ぐ切っ掛けにもしたい」と話し、所有する地図のデータ化などを進め、今後の活動に生かしたいとしている。(写真は戦前の北山地区が記された「北山村図」)