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よみがえる25年前の思い 諏訪市タイムカプセル収納品返却開始

2025年4月28日


 諏訪市は27日、25年ぶりに開封した「ミレニアムイベント」の一環で立石公園に埋めたタイムカプセルの収納品を市役所1階ロビーで公開し、一部を市民に返却した。午前10時過ぎ、返却第1号となった男性が受け取ったのは、17年前に亡くした父が孫2人に宛てたメッセージで、「確かにおやじの字だ」と、はがきを大事そうに見つめていた。
 2000年12月31日に開かれた21世紀を祝うカウントダウンイベントで寄せたこのはがきには「輝ける21世紀!平和で健康で友愛!」の文字。世界平和を望む言葉と共に、孫に宛てたメッセージが封入されていた。男性は「まずは息子に読んでほしいので中はまだ見ない」とし、「誠実で正義感の強い父だった。(メッセージを受け取れて)うれしい」と笑顔を見せた。息子2人は現在27歳と25歳という。
 市によると、収納品は保育園で募った親が子に宛てたメッセージが約1100通、個人が自分や家族などに宛てたメッセージが約250通。ほかに、保育園ごとに用意した集合写真やイラストなども。既に閉園になった八剣保や山の神保、合併した旧湖南保の収納物もあり、訪れた市民が懐かしそうに眺める姿もあった。
 返却は12月26日(金)まで、市役所3階の地域戦略・男女共同参画課で受け付ける。平日午前8時半〜午後5時で、本人確認書類が必要。問い合わせは同課(電0266・52・4141)へ。
(写真は、父親が書いたはがきを受け取る男性㊨)