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華やかに、晴れやかに 下社里曳き2日目
2016年5月16日 「よいてーこしょ!」「よいさぁー」「さー、さー」。気勢を上げる男たちの引き締まった顔つき、見守る氏子や見物客の楽しそうな顔、顔、顔—。そこかしこで鳴き交う木やり。2016年諏訪大社式年造営御柱祭の最終章、下社里曳き2日目の15日は、初日に引き続いて絶好の祭り日和。春宮二と四の柱は順調かつ無事に建御柱が行われ、巨木がすっくと天を突いた。秋宮の4本は、前日の担当地区から曳行を引き継いだ別の地区が秋一からスタート。下諏訪町大門通りから魁町、国道20号、大社通りを上り、秋四を除く3本が秋宮に曳きつけられた。沿道は騎馬行列、長持、民踊流しなど華やかな時代絵巻が繰り広げられ、氏子や観光客をたっぷりと楽しませた。
午前8時過ぎに出発した秋一(諏訪市上諏訪)を先頭に、秋二(岡谷市湊・川岸・長地)、秋三(岡谷市旧市内)、秋四(下諏訪町)と続き、夏の陽気も相まって熱気あふれるまちなかを進んだ。魁町に入る難所の鋭角クランクは元綱、てこ、追掛綱の腕の見せ所。気勢を上げて一気に曲がって曳き込んだ秋一の迫力ある曳行は、見物客から大歓声が上がった。
春宮境内は春四(岡谷市湊)、春二(岡谷市長地)の順で建御柱を行った。入念な安全点検をして慎重な上にも慎重な曳き建て。春四は午前11時半ころ、春二は同11時40分に無事終えた。春三はきょう16日に建御柱をする。
国道20号から大社通りを経て秋宮までは「申(さる)」神賑わいのパレードが最高潮。曳行に前後して30を超す長持が次々と練り歩き、個性的ないでたちや子ども長持の懸命さを見守った。下諏訪町第三区の凱旋(がいせん)騎馬行列のほか、みこしや笠踊りなどにも熱い視線が注がれた。
秋宮の柱のうち、3本は午後から夕刻にかけて曳子衆が力を振り絞って上り坂の大社通りをぐいぐい進んで境内へ曳き込み、最終の秋三が午後9時前に曳き付け終了。秋四は午後5時ころ魁町で曳行を終えて1泊した。
(写真は、国道20号を彩った長持連)