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縄文のロマン 黒曜石と鹿の角でストラップ 考古館新グッズ
2020年7月26日
岡谷美術考古館は、黒曜石とニホンジカの角でオリジナルグッズを作った。輪切りにした角の内部をくりぬき、樹脂で黒曜石を固めたストラップ。狩猟生活や、黒曜石で他地域と交流していたとみられる縄文文化を感じてもらう。同館では「縄文時代の野性やロマンに触れてもらえれば」としている。
仕事で鳥獣駆除に携わった経験から、狩猟免許を取得した市職員の八幡正剛さん(48)が、捕獲した命を有効に使いたい—との思いで提案。八幡さんが角で指輪を作った経験や、既に同館で販売している黒曜石を樹脂で固めたキーホルダーからヒントを得た。
使用する角は、市内の山林で八幡さんが捕獲したり拾ったりしたものや、所属する諏訪猟友会岡谷支部の仲間からもらった。研削盤で輪切りにし、ドリルで内側をくりぬいてやすりで磨き、同館で保存する諏訪地域の黒曜石と共に樹脂で固めた。
同館によると古来、鹿は神聖な生き物で神の使いとされ、角は魔よけとして珍重されたほか、江戸時代には武士の給金「禄(ろく)」と「鹿(ろく)」が同じ発音であることから金運をもたらす象徴だった。黒曜石も厄よけや開運効果があるといい、同館では開運グッズになることを期待。ひもは平安や健康、幸運を祈る「吉祥結び」、パワーストーンをあしらった。
制作を担当した職員は「美術考古館きっての開運グッズになるかもしれない。多くの人に幸せが訪れるようになれば」と期待する。
1個300円(税込み)。原型の角や指輪、チョーカー用パーツ、ペーパーナイフなど角を加工したグッズも300円から新たに販売中。
問い合わせは同館(電22・5854、午前10時〜午後5時)へ。水曜休館。
(写真は、新たに作った、ニホンジカの角と黒曜石を合わせたオリジナルグッズ)